三井健太のWEBマンション講座

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NO.93
「中古マンションの耐震診断」と「重要事項説明書」

不動産会社は法規によって、契約前に宅地建物取引主任者
2015年から宅建士と呼び名が変わった)

をして、重要事項説明書を提示しながら、

買主に「重要事項説明」をさせなければなりません。

 

この重要事項説明の項目に、平成18年から「耐震診断の有無」が追加された

ことをご存知でしょうか?

耐震診断の有無(耐震診断をしているかどうか)、その結果はどうだったかを

買主に伝えなくてはならないのです。

 

1981年(昭和56年)に建築基準法の耐震基準が改正され、

新・耐震基準が誕生しました。新耐震基準と旧耐震基準との違いを簡単に言えば

以下のようになります。

 

新基準では、地震による建物の倒壊を防ぐだけではなく、

建物内の人間の安全を確保する、

すなわち人命に危害がないことに主眼がおかれました。

 旧基準の震度5程度の地震に耐えうる住宅との規定から、

新基準では『震度6強以上の地震で倒れない住宅』と変わったのです。



●診断対象は旧・耐震基準のマンション

重要事項説明の中で、「耐震診断の有無」を説明しなければならない対象物件は

「旧・耐震基準」に基づき建築された建物に限られます。

「新・耐震基準」に基づく建物には説明の義務はありません。

 

 旧・耐震基準の建物とは、

具体的に言うと建築確認済証の交付年月日が昭和
56531日以前

の建物が該当します。つまり、建築した時期ではなく、

建築確認(許可と同義)が取れた時期が問題なのです。

 

 中古物件の取引には、しばしば資料が揃っていない場合が少なくありません。

建築確認通知書(=確認済証)がない例も珍しいことではないのです。

 

その場合には、登記簿の中の「建物の表題登記」をもとに判断されます。

 マンション(区分所有建物)や事業用建物の場合、

表題登記日が昭和
585月31日以前のものが旧・耐震基準の建物となり、

診断の対象となります。

 

建築確認済み証が56年なので、時間の差は2年ということですが、

これは建築期間を
2年見たということです。



●仲介業者の行動

 

説明義務を生じる場合、区分所有建物(マンション)の売買では、

仲介業者は「売主、必要に応じて管理組合、管理会社」に対し、

「耐震診断結果の記録」の有無を照会します。

 

耐震診断の記録とは、

1.(住宅ローン控除、不動産取得税などの税軽減の適用を受けるために必要な)

地方税法・租税特別措置法に定める「耐震基準適合証明書」の写し、

 

 

2. 指定確認検査機関、建築士、登録住宅性能評価機関、地方公共団体が作成した

耐震診断結果の写し、

 

以上のどちらかです。

 

これらの記録のどちらも存在しない場合は、重要事項説明書の

「耐震診断の内容 □
無 □有」の欄で、

無にチェックマーク(レ点)をするだけで、

仲介業者は義務を果たしたことになります。

 

 

●管理会社からの報告書

一方、仲介業者が照会する先(通常は管理会社)からは、

「管理に係る重要事項 調査報告書」というタイトルの

書面をもって回答してきます。

 

この報告書は、耐震診断以外の項目もあるので、ついでに紹介しておきます。

 

*売却依頼主(売主)の管理費・修繕積立金の滞納の有無

 

.管理費の収入総額と総支出総額。管理費会計繰越額

 

*修繕積立金会計収入総額と修繕積立金繰越額

 

*管理費滞納額と修繕積立金滞納額

 

管理費等の変更予定等

*修繕積立金の 変更予定

 

大規模修繕計画関係:長期修繕計画の有無 (有の場合は「検討中」か

「実施予定時期」などが記載されます)

共用部分等の修繕実施状況(例:鉄部塗装 修繕工事平成〇〇年〇月実施)

 

*耐震診断の内容:耐震診断の有無 

 

*(有の場合):耐震診断の内容:「報告書添付」と記されます

 

管理員勤務日:毎週 〇曜~〇曜。勤務時間  〇時~〇時

 

 

買主は、依頼すれば仲介業者が管理会社に問い合わせして上記内容の

「管理に係る重要事項調査報告書」を入手し、提示してくれます。

 

 

●「管理に係る重要事項調査報告書」のポイント

 

この報告書で重要な点を繰り返しておきましょう。

 

◆耐震診断を実施しているかどうか? 

 

診断を実施した場合は次いで診断結果に関する添付書類を見て

「耐震補強工事が必要かどうか」をチェックすることです。

 

建物の耐震性能は、建物形状と経年状況等を考慮して評価されます。

 

鉄筋コンクリート造等の耐震性能は、Is値(構造耐震指標)という指標で表し、

値が大きいほど耐震性が高くなります。

 

Is値が0.3以上 0.6未満の場合は、 地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、

又は崩壊する危険性があるとされ、
Is値が0.6以上の場合なら、

地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性が低い

ということになるのだそうです。

 

早急な工事は必要でないという回答内容(添付書類)であれば安心ですが、

工事が必要とあった場合は「管理組合議事録」をチェックするか、

改めて管理会社に照会し、大規模修繕工事の実施内容または工事予定の中に

「耐震補強工事」が含まれているかどうかを確認することが必須です。

 

 

◆管理費等の滞納がある場合

 

それが売主自身であれば、売却によって清算されます。

 

というより、競売で競り落とした中古マンション、一般の市場で買った

中古マンション、どちらの場合でも、

前所有者が管理費を多額に滞納していた場合、

新たな所有者は管理費を「特定承継人」として

支払う義務を負うことになるのです。

 

ここから読み取れることは、次のようなものです。

 

売主が破産者か破産寸前の人である。

 

具体的には、住宅ローンの延滞があって、銀行との協議によって任意売却

 (競売のような債権者の意思による売却と対極にある形) 

を図ろうとしている物件なので、

銀行が強硬であるような場合は値引き交渉がしにくい。 

 

マンション全体に滞納者が多いケース

(管理に係る報告書の中に金額と滞納者数の記載がある)は

管理組合の活動が良好でないことを暗示する場合もあるので、

注意をしなければなりません。


 

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