三井健太のWEBマンション講座

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  NO.89

新築マンション販売・募集のカタチ


マンションの売り方を全般的に解説しています。

 

◆マンションの販売主と販売会社の違い

新築マンションの広告を見ると、「売主」と「販売(代理)」や「販売(媒介)」といった言葉が出て来ます。この違いを正確に理解しておきましょう。

 

売主とは、マンション全体の所有者であり、それを分譲販売する会社です。一般的に、売主は自ら土地を購入し、そこに行政庁の許認可を受けてマンションを開発(デベロップメント)し、同時に建築工事をゼネコンへ発注して建設します。

三井不動産レジデンシャルや三菱地所レジデンス、住友不動産、東急不動産、大京、東京建物、野村不動産といった企業はデベロッパーであり、かつ分譲販売するときの売主という立場になります。

 

「このマンションを販売した会社はどこか」と問われると、業界人は「販売会社はどこか」と聞こえてしまいます。

「販売した会社」と「販売を担当した会社」は違うのです。業界で「販売会社」というと「販社」のこと、つまり売主から販売業務を委託された企業のことなのです。

 

住友不動産販売、野村不動産アーバンネット、伊藤忠ハウジング、東急リバブルといったところが大手の販社として有名です。

 

これら販社は、売主から一定範囲の代理権を授与され、販売の第一線(モデルルーム等)に営業マンを派遣して販売業務を行います。販売提携企業のうちの「代理」という立場の会社になるのです。

 

販売提携で代理企業の横に「販売(媒介)」の立場で並ぶ販社もあります。こちらは、代理権はなく、販売代理権を持つ販社の下請け的な地位にある企業、もしくは「買い手がいれば紹介しましょう」程度の仲介会社です。

 

 

◆販売委託方式と自社販売方式

デベロッパーは、販売が始まると自社または子会社の販売員でチームを編成し、自ら販売をする「自社販売」の形態を採ることが多いのですが、販売物件が一定期間に重なってしまい、担当営業マンの数が足りないときは、他社系列の販社に委託します。

 

三菱地所レジデンスや三井不動産レジデンシャルなどは自社販売が多いのですが、子会社に販社を抱えていないので、自社の手が足りないときは野村不動産アーバンネットや住商建物、伊藤忠ハウジングといった販社へ販売を委託します。

 

一方、系列に販社を抱えるデベロッパーは常に委託販売しています。住友不動産は住友不動産販売へ、野村不動産は野村不動産アーバンネットへ、伊藤忠都市開発は伊藤忠ハウジングへというように。

 

 

◆買い手を集める手段と集客場所

マンション販売に限りませんが、物を売るとき広告は不可欠です。口コミという手段もありますが、これは評判が評判を呼んで勝手に客が集まるというもので、計画的な集客方法とは言えません。

一般に、マンション販売の広告はインターネットを使ったもののほか、新聞広告やスーモなどの住宅専門情報誌、折り込みチラシ、看板、テレビCMといったものが使われます。

 

広告を見た人が、当該物件に興味があれば資料を見たいとインターネット経由で売主または販社の窓口に請求したり、電話で問い合わせたりします。その次には、モデルルームを見学に出かけることとなります。

つまり、集客場所は、建設地周辺に(例外もあり)設けられたモデルルーム併設の販売事務所ということになります。

 

 

◆登録抽選方式と先着順受付方式

買い手を広告で集め、モデルルームを見学してもらうと同時に商談を行い、その結果「買いたい」という客に対し、売主・販社が次に促す行為は「購入申込み」、そして「売買契約の締結」ですが、先ずは買いたいという意思表示を受け付けるのが一般的です。

その受付には、さらに「仮受付」的な予備段階を設けることも一般化しています。

それを「登録受付」と呼びます。

 

登録受付期間/11月〇〇日()11月〇〇日(日)などと告知されます。この期間は、売り出し住戸の中の好きな住戸に買いたい旨の申し込みをすることができます。

 

このとき、ひとつの住戸に2人以上の重複申込みが入ることがあります。そうなった場合は、買い手を抽選で決めるという仕組みになっています。

人気物件になると、平均倍率5倍、最高倍率住戸50倍といった状況が生まれます。

 

抽選に当たった人は、次に「購入申し込み」をすべく、申込証拠金10万円とともに所定の「購入申込書」に記名捺印をして売主側に提出します。

 

その後は、通常1週間先に売買契約を締結します。そのとき手付金として売買代金の10%程度を用意します。

 

購入申込みをしても、契約締結までの間に購入を中止することにした場合は、申込み自体を取り消すことができます。無論、申込証拠金は全額返金されます。

 

一方、登録期間を定めず、先着順で販売して行く「先着順受付」という販売方法があります。言うまでもなく早い者勝ちという方法です。

 

初回、登録抽選方式で販売した物件が、2回目の売り出しでは先着順方式にすることもありますし、登録抽選方式で集客したものの、一人の登録者も現れなかった売れ残り住戸は、次の売り出し前に「先着順受付」とするケースがあるのです。

 

また、最初から登録抽選方式は採用せず、先着順で販売を進めて行くというケースもあります。

 

 

 

◆青田売りと完成売り

新築マンションは、その殆どで「青田売り」という販売手法を取っています。要するに、未完成状態の建物を図面とモデルルーム、映像などを用いて買い手に完成後の品物を想像させながら販売しているのです。

これは日本独特の手法なのですが、30年も前から行われ定着しています。

 

一方、建物が完成してから販売するケースもあります。こちらは、実物を買い手の目で確認し、かつ日当たりや眺望、騒音などの実感も得ることができるというメリットを持つ販売手法と言えます。

 

小規模マンションの場合は、売り上げが小さいことからモデルルームを別棟で設ける予算が取れないため、多くが建物完成後に販売を始めるパターンになっています。

また、大規模物件で青田売りして来たものの、建物完成までに完売できず、やむを得ず完成売りになってしまったというケースも少なからずあります。

 

 

◆分割販売(期分け販売)

ところで、初回の売り出し、2回目の売り出しという表現が出て来ましたが、これはどういうことでしょうか。100戸のマンションも100戸いっぺんに売り出すということではないと理解できますが、マンションは建売住宅とは異なり集合住宅なのですから、10戸建築し終わったら次の10戸を建築するというわけには行きません。

 

1階から順次積み上げて行き、最上階まで上がったら(上棟と言います)、次は内装工事を行い、最後は駐車場や敷地内庭園・花壇といった外構工事をして完工します。いわば、100戸全部を一気に建築するのです。

 

しかも青田売りが許されているのですから、100戸のマンションだったら100戸全部売り出してもいいわけです。それを初回30戸、2回目20戸などと何回かに分けて売り出す方法を採るのが一般的です。これを「分割販売」と言います。

 

1回目の売り出しを第1期と言い、2回目を第2期と言うので、別名「期分け販売」とも言われます。

 

 

 

◆即日完売

即日完売という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?売り出した日の夕方までに売り出し戸数の全部が完売することが文字通り「即日完売」というのですが、これには少し説明を加えなければなりません。

 

何千万円もする高額な商品が売り出し日の夕方までで一気に売り切れてしまう。これは事実ですが、売り切れの意味が拡大解釈されているのも事実です。

 

正確に言えば、「全戸登録完了」ということなのです。平均の抽選倍率が仮に1.5倍程度と低い結果であろうと、全戸に「登録申し込み」が入った状態のことを指します。

 

まだ10万円の証拠金が売り出し住戸の全戸に入金されたわけでもいないし、まして売買契約も先になるのですから「即日完売」といえども、キャンセルの発生もあり得る状態にあります。実際にキャンセルがあって空室もできるのです。

しかし、登録とは購入意思の表われであることは確かなので、一旦全戸に登録者が付けば即日完売なのです。

 

即日完売すると、売り手は高らかに「即日完売」を宣言します。胸を張ると言うわけです。ただし、広告には誇大表現と見なされるので、「即日完売」という表示はしないようになっています。

 

ともあれ、売り手が即日完売を高らかに謳い上げたいのは何故でしょう。

 

それは人気のあるマンションだと言いたいのです。「売り出した住戸はあっという間に全戸売れてしまいましたよ。まだ購入申込みしていないあなた、早くしないとなくなってしまいますよ」と、そう言いたいのですね。

 

早く売れるものは良いものと思う人間心理を突く、一種のアドバルーンということです。

 

 

◆マンションギャラリーという名の販売事務所

「モデルルームを見にいらっしゃい」と売り手は関心客に呼びかけますが、そのモデルルームが置かれた場所を「マンションギャラリー」と呼ぶ売り手が多いようです。というより、マンションギャラリーは共通語になったようです。

 

昔は「販売センター」や「販売事務所」と呼んだものですが、誰かが命名し、いつしか「マンションギャラリー」が定着したのです。ちなみに、ギャラリーは美術品の陳列所(画廊)という意味がありますね。

 

尚、大規模マンションの販売で建設される大規模な販売センターは「パビリオン」と呼ぶ例も見られます。

 

 

◆モデルルーム販売・事務所使用住戸の販売

こんなキャッチコピーを見つけたら、次のように認識するといいでしょう。

売れ残り不人気マンションの販売促進策だと。

 

売れ残りマンションが全て悪いマンションということではありません。どんなマンションでも良い点・メリットがあって、売り手から見れば販売スピードが遅いとしても多数の契約を勝ち取っているものです。

しかし、何らかの事由で所定の目標に達せず、建物が完成して半年も経つのに多数の未販売住戸を抱えてしまった。 一方では多数の販売済み住戸もあって、既に新居での生活が始まっています。

 

売り手は、建物完成時には全戸完売したかったのです。「それを超えてしまったのは残念だけれど、できるだけ早く完売したい」、そう思っているのですが、遅々として進まない状態が続いています。そんなときの販促手段は値引きです。

 

売れ行きが鈍いマンションは集客状況も悪いので、何とか多くの買い手を集めたいと広告にも力を入れています。広告の表現戦略をいろいろ工夫します。デザインを変え、コピーを変えます。しかし、中々埒が開きません。

 

そこで最後の手段が「価格の魅力」、つまり「それまで5千万円では来てもらえなかったが、4千万円にしたら沢山来てくれるはずだ」という発想ですね。

5千万円を4千万円にするというのはモノの例えであって、実際の場面では高々500万円くらいの値引きなのですが、これを広告でどのように表現するかに売り手は腐心します。

 

単純に「値引きします」と表示するのは問題があるからです。問題とは、先に購入した顧客からクレームが殺到することです。「不公平だ。うちも値引きして」と迫って来ます。

 

5,000万円を4,500万円に」とズバリ表示してある物件は、販売が超長期化しているケースで顧客も諦めているケースです。顧客は「何でもいいから早く売れて欲しい」と願っています。もはや破れかぶれ状態の物件と言ってよいのです。

 

そこまで至っていない物件は、既存顧客のクレーム対策として値引きの大義名分を探します。

そこで、「モデルルームとして数か月使用した住戸。すなわち少々手垢のついた部屋だから」という言い訳のできる状態を作って堂々と公表するのです。事務所使用住戸も同様です。

 

 

 

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