三井健太のWEBマンション講座

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NO.79 修繕積立金の「高い・安い」の差を考える

マンションの維持管理は重要なテーマですが、そのための費用に関して、

購入者(検討中の方)はどのような印象を持っているのでしょうか?

管理費はともかくも、近頃、東京では修繕積立金の高いマンションが目に付きます。

その傾向は、
300戸を越えるメガマンション、中でも超高層マンションに

その傾向が強いように思います。

新規発売マンションをチェックしてみると、分譲時には安くても、最初から数年おきに

値上げする計画が組み込まれており、

例えば
20年間の平均を計算してみると、その金額は管理費を上回る例もあるからです。

マンションは、メンテナンスをしっかり行なっていけば60年以上、

劣化対策を施したマンションであれば、
100年は持つと言われています。

 

そのメンテナンスを「長期修繕計画書」という形で分譲開始時に発表している

マンションが普通になっていますが、それによれば、築後30年までの積立計画が

金額で明示されています。

例えば、埼玉県の某超高層マンションの75㎡タイプでは、

修繕積立基金(入居時の一時金)が447,750円で、

毎月の積立金が当初5年間は6,300円、6年目から10年目まで9,400円、

11年目から15年目まで14,100円、16年目から20年目まで21,900円、21年目以降は31,700

となっています。これを、仮に20年間だけ平均し
てみます。

すると、447,750+(6,3009,40014,10021,900)×5年×12か月=3,549,750

3,549,750÷240か月=14,790円となり、1㎡当たり197となります。

これを30年まで延長して計算してみると、月平均は20,427円、

1㎡当たり272円に跳ね上がります。このタイプの管理費は月額14,300円ですから、

20年目
までで見ると管理費と修繕積立金はほぼ同額となります。

その数字に到達するのは、
11年目(14,100円)からです。

16年目からは、管理費を大きく上回る積立金(21,900円)になるのです。

総戸数が900戸を越えるメガマンションでこの数字です。

つまり
スケールメリットが全く出ていないと言わざるを得ません。

 

この金額、もしくは修繕計画そのものを、居住者で構成する管理組合が総会決議を経て

変更することは理論上、不可能ではありません。

しかしながら、プロが必要として立案したメンテナンス計画を

不適切として大きく変更することは中々難しい問題です。

 

変えられるとしたら、実際に工事を行なう時点で見積もりをいくつも取得してみて、

最も安い工事業者に発注することで、積立金残高を

極力減らさないように努力することでしょう。

計画段階から金額を抑えるということには疑問符が付くのです。

ただ、最初の計画 (普通は数年おきに見直します) の場合は、

大抵余裕のある数字になっていると考えてよいようです。

 

平成23年に国土交通省が公表した「マンションの修繕積立金の目安」によれば、

建物の規模や条件によって異なるものの、概ね管理費とほぼ同額で、

適正な修繕積立金の目安額
1㎡当たりおよそ200なのです。

修繕積立金は、段階的に値上げされていくのが普通ですが、これを平準化してみた場合、

毎月20,000円の管理費のマンションは積立金と合計したら40,000円のランニングコストが

必要になるというわけです。

上記の某マンションは、ほぼ、この指針に沿った値になっています。

だから、これでいいということでしょうか?また、これは、仕方ないことなのでしょうか?

このコストをもっと抑えられないものなのでしょうか?

 

◆国土交通省のガイドラインで示された専有床面積当たりの修繕積立金の額

階数/建築延床面積

平均値

事例の3分の2が包含される幅

15階未満】5,000㎡未満

218円/㎡

165円~250円/㎡・月

15階未満】5,00010,000

202円/㎡

140円~265円/㎡・月

15階未満】10,000㎡以上

178円/㎡

135円~220円/㎡・

20階以上】超高層マンション

206円/㎡

170円~245円/㎡・月

 

【注 1 上表は積立方式に関わらず比較がしやすいよう、
30年間の月割均等にした数字です。

【注2】 1619階未満は建築事例が少ないので除外しています。
超高層マンション(一般に20階以上)は、外壁等の修繕のための
特殊な足場が必要となるほか、共用部分の占める割合が高くなる等のため、
修繕工事費が増大する傾向にあることから 【15階未満】と区別し、
20階以上】として示しています。

 

 

管理費と修繕費の合計コストは、規模や共用施設の内容、

及び管理の仕方によって変わります。プールのあるマンションは、ないマンションより

余分に費用がかかることは容易に想像できるでしょう。

また、24時間有人管理にしたら管理員の人件費は単純に言って3倍かかります。

コンシェルジュを置いているマンションでは、4倍かかるのです。

実際は、夜間の人件費は高
いですし、夜間の警備員は3人も置くケースが

大型では普通ですから、実際はもっと増えてしまいます。

 

これらのコストはスケールメリット、早く言えば戸数が多いので1住戸当たりにしたら

僅かですむという発想で企画されている側面があります(そればかりではないですが)。

しかし、現実にはスケールメリットを上回る金額に跳ね上がっています。

つまり、300戸を越えるメガマンションは100200戸規模のマンションより

高いケースが多いのです。

競争のためとはいえ、各種共用施設がこれでもかというくらいに盛り込まれた企画が

最近の傾向で、そのために維持管理費用が高くなっているのは明らかです。

しかし、そこまで共用施設を設ける意味がどこまであるのか?

本当に有人管理が24時間必要なのか?

(天災などの場合に管理員がいないと困ることはあるようです
が)

 

こうしたことを検証していくと、最近のマンションは「やり過ぎ」という感が否めません。

マンション事業者は、販売が終わればそれでいいかもしれませんが、

居住者はそうはいかないのです。

 

しかし、このような批判をいくらしてみても仕方ありません。場所が気に入り、間取りも向きも、

設備や仕様なども気に入ったマンションが、

どれもこれも修繕費が
5年刻みで値上がりして20年後には30,000円にもなってしまうよう

な物件ばかりとなったら、それを選ぶしかないのが現実だからです。

既述のとおり、入居後に住民運動でこれを変えるということは、不可能ではありませんが、

実施は至難の業です。第一、できてしまった共用施設は、使っても使わなくても

毎月一定の費用がかかってしまうでしょうし、修繕費もただではすまないはずです。

 

それでは、購入者はこの現実にどう対処したらいいのでしょうか?

選択肢は3つありそうです。

1)共用施設の多いメガマンションは買わない

2)共用施設の多い新築のメガマンションを買って、

修繕費が安いうちに売却してしまう


3)共用施設の少ないひと昔前(築1020年)の

中古マンションを買う

 

さて、皆さん、この3つの対策をどう思われますか?

試みに、スーモの物件検索リンクから「24時間有人管理」や「200戸以上の大型マンション」、

「タワーマンション(大抵300戸以上)」の絞り込み条件を選択して物件を拾ってみて下さい。

これは研究のためです。

出て来た物件の「物件概要」ページを開き、管理費の最低金額を最小専有面積で割って下さい。

すると、1平方メートル当たりの単価が出ます。その数値が標準値の200
円を上回るか下回るか、

先ずはその判定をしてみましょう。

SUUMOはこちらからが便利です➡➡http://mituikenta.web.fc2.com/index2.html

 

ただし、修繕積立金の段階的値上げに関しては、この方法では分かりません。

より研究を深めたい方は、大中小3種の物件を適当に選んでパンフレットを請求してみましょう。

請求の際、備考欄に「修繕費の段階的値上げについて知りたい」と書くことをお忘れなく。



 

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