三井健太のWEBマンション講座

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NO.70 マンションの設計・施工の信頼性」


平成17年(2005年)に発覚した、建築士による「耐震偽装事件」を

覚えているでしょうか?

必要な強度に足らないマンションやビジネスホテルが全国各地に多数建築され、

そのうちの何棟かは解体の憂き目をみることとなった。

国会でも取り上げるほどの大事件でした。

そのようなマンションを買ってしまった人には、ただ「お気の毒」というほかにないが、

得た教訓は、価格の安いマンションは、疑ってかからなければならないというものです。

偽装マンション分譲業者「ヒューザー(解散)」は、以前から「安さと広さ」を

企業コンセプトにして業績を伸ばしていた、東京では注目の企業でした。

何故、わが社のマンションは安いのかには、一応の説明が用意されており、

同業者から見ても、なるほどと思わせる経営戦略を窺わせるものがありました。

 

ヒューザー社は、@比較的人気のない場所を選んで用地を仕入れること、

A専有面積を広くすること、

Bできるだけシンプルな設計をすること(複雑のものほどコストアップする)などが、

コストダウンの秘訣だと公表していました。

専有面積を広くすると、同じ条件の土地に100戸のマンションを造るより、

1戸当たりの面積を2倍にし、
50戸のマンションを造る方が、

玄関ドアは半分で足りるし、便器もユニットバスも、キッチン設備も、

みんな半分ですむからです。

 

原価計算書まで公開していたわけではないので、専門家でも判断はしかねたが、

後から考えると、建築コストは相当安く抑えていたということになるし、

そのカラクリは、構造計算の偽装にあったということになります。

マンションの価格構成は、土地代+建築費+販売経費+利益となるが、

このうち一番比重の高いのが建築費です。もちろん、東京のような地価の高い地域では、

土地代の占める割合は、それなりに高くなるのは言うまでもありません。

ヒューザー社が建設・分譲した下町エリアでは、土地代の比率は高々30%、

建築費は
50%と推測されます。とすれば、単純計算で、建築費を10%下げれば、

売値は5%下がります。たかが5%ではありません。

マンション価格の5%と言えば、1戸あたり
200万円、300万円と大きな金額になります。

 

建築費の世界は摩訶不思議で、10社くらいのゼネコンから見積もりを取るのが普通

なのですが、どうしてこんなに差があるのかさっぱり分かりません。

1億円や2億円の差は、日常茶飯事で、安いのはいつも同じゼネコンという

こともないのです。仕事が欲しいときは、安値でも取ろうとするし、

乗り気でないときは、常識的な金額で応札してくる。また、土木部門で潤っているから

余裕がある分を建築部門に回す形で、利益を度外視した金額を提示する

ゼネコンもある、というわけです。

下請けを泣かせながらコストを抑えて安値受注を図るということもあるようです。

近所で別の工事が同時期にあることから、なにかと効率がよい。

それが安値の要因だという説明を聞いたこともありました。

 

マンション業者にとって、良い土地が仕入れられるかどうかは生命線であり、

その次に、建築費をいかに抑えるかが事業成功のカギを握ります。

用地の取得は簡単ではありません。不動産仲介業者、信託銀行、ゼネコン、

設計事務所など、あらゆるところにアンテナを張って情報を集め、

その中から優良な土地を選択し、地主と折衝して売買契約に至るまでには、

いくつもの壁があります。

優良な土地ほど仕入価格は下がり難いもの。地主が強気だからです。

しかし、土地がなければマンション業者は仕事が始まらないから、

地主の言い値で買うこともしばしばです。

 

次は建築費の方です。建築費には、設計料や近隣対策費なども含みますが、

なんといっても高額なのはゼネコンに支払う建築代金です。

建築代金は、分解すると「設備」と「構造」等になります。

コストを抑制するためには、ドアハンドル1個、壁のクロス材1つでも

おろそかにできない。品質を落とさずに安いものはないかと、

日夜研究したり調査したりを繰り返します。

しかし、チリも積もれば山となるからハンドル1本、クロス1枚でも

馬鹿にならないとはいうものの、設備や仕上げ材で落とせるコストは

高がしれているのです。やはり大きいのは、「構造・躯体」のコストです。

早い話が、鉄筋とセメント代です。

あの事件は、ここを大胆に節約していたことを露呈させたことになります。

 

構造・躯体は、基本の部分です。地震大国の日本では、

決して手を抜くわけにいかない所です。ところが、どれだけ頑丈にできているか、

素人には全く判断しようのない部分でもあります。

そこは、マンションの売主と施工業者を信用して購入するしか方法はないのです。

最近は、マンション業者が現場見学会なる催しを企画したりしていますが、

素人が見たって分かるものではありません。手抜き工事の抑止力になるわけでもないでしょう。

 

マンションの価格が安いなと感じたら、一応疑ってみるべきです。

しかし、説明を業者に求めても納得できる答えが得られるかは、なんとも言えません。

型通りの優等生的な説明しかないはずです。

仮に、原価計算書を見ただけでは(見せてくれることはないが)

直ぐ分かるというものでもありません。

構造計算書や構造図面も素人には理解不能なものです。

 

結局は、業者(売主とゼネコン、設計事務所)が信用できるかできないかを

別の角度から測るしかないのです。


 

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