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「完成内覧会の意味


●完成内覧会とは?

マンションを購入する際にはほとんどの場合で未完成の状態、いわゆる「青田買い」

の形で売買契約を済ませている人が多いはずです。その場合、契約したマンションが完成

したときに残代金を払って引渡しを受けるという流れになりますが、引き渡しの前に建物の

お披露目と不具合箇所のチェックを行うイベントが挙行されます。

 これが「内覧会」と呼ばれるものです。

 

内覧会で不具合箇所があれば、通常はその調整なり補修が行われた後に、再度チェック

する「確認会」「再内覧会」が実施されます。

 

最終的にヨシとなったとき、はじめて住宅ローンを含む残代金を支払って引き渡し

となります。

 

マンション販売の広告やパンフレットでお気づきのことと思いますが、「建築概要」

という欄に「建物完成予定日」と「引き渡し予定日」という項目があります。

完成予定日が〇〇年
2月末日とあれば、引き渡しは3月の末日とするのが普通です。

この間の1か月が調整や補修、そして再内覧会に充てるために必要な期間なのです。

 

●内覧会の注意事項

内覧会、再内覧会でOKを出してしまうと、その後に不具合の発見があっても、

原則としては補修してもらえませんので、しっかりとチェックすることが必要です。

入居後の不具合については、「アフターサービス規準」に従って補修をしてもらえる

ものもありますが、引越しを終えて家具などが入ってしまった状態で大掛かりな補修を

することは、生活上のことを考えるととても大変なことです。

とくに年度末に引渡しを控えたマンションでは、雑な工事が行われていることも多く、

ひどい例では、内覧会だというのにまだ完成していない状態のマンションもありますから、

きちんと補修工事が行われたかを確認してから引渡しを受けるようにすることが大事です。

 

専門性の強いこの業界では、買い手の無知に乗じた倫理観の低さ、対応の悪さをよく

目にします。その原因の一つには、業界の仕組みがあります。

新築マンションの場合、建築を担当するゼネコンはデベロッパー(売主)と

工事請負契約を結んでいるので、建築代金をデベロッパーからもらいます。

ゼネコンにとって重要なことは、工期(完成期日)を守り、補修工事などの余分な

費用を出さないことです。

 

一方、デベロッパー(売主)にとって重要なことは、いかに完成時までの短い期間で

完売し、引渡しを行うかということです。デベロッパーは多くの場合、買い手から

受け取る残代金で、借入金を返済します。

また、買い手に引渡しをすることで売り上げが計上されますから、決算期末に

引き渡し予定マンションの場合は、会計年度を超えないようにしたいのです。

会計上・税務上の売り上げ基準を「引き渡し」としているためです。

そこで、補修個所や外構工事などが完全に終わっていなくても計画どおり引渡しを

推進しようとします。

多くのマンションが、学校の新学期に合わせて3月中に引渡しを行なうように

計画しますが、実はデベロッパーの大事な決算期でもあるのです。

 

従って、どうしても3月31日までに買い主に引き渡しを済ませる必要があります。

出来なければ売上計画と利益計画が狂い、上場企業の場合には株価にも影響しかねません。

不具合が多く、手直し工事が大量に発生して引き渡しが3月31日をまたぐ

ことになっては困るのです。

 

新築マンションの内覧会では、通常ゼネコンの担当者が補修個所チェックの立会いを

行います。上記の理由から、ゼネコン担当者は、なるべく補修個所を出さないように

したいので、購入者が指摘しても「こんなもんですよ」「許容(誤差)の範囲です」

と言って取り合わなかったり、「内覧は30分程度で終らせてください」

などと言ったりします。

 

デベロッパー側も、大掛かりな補修工事などで引渡しが遅れたり、契約解除に

なったりしないように、うまいことを言って切り抜けようとします。

特に、決算期に引渡しが行われる物件では、「後で必ず直しますから」

「とりあえず生活には支障がない部分なので、ご入居後に日程調整をして

一斉工事日を決めます。それまでは、このままで」などと言って、

何が何でも引渡しをしようという姿勢が見られます。

何も知らない買い主は、「そういうものか」と承知してしまうのですが、

入居してからの工事など、どう考えても正常な取引ではありません。

 

このようなケースは最近減っていると言われますが、一部の中小業者には

未だ見られると聞きますので、特に年度末(業者の決算期末)は注意

しなければなりません。



●具体的なチェックポイント

実際に起こりがちな施工ミスやチェック漏れの例を挙げてみましょう。

 

*バルコニーの傾斜不足(バルコニーは外側に向かって雨水が流れるように傾斜を

設けてあります。万一、傾斜がないか逆傾斜になっていれば、大雨の日に室内に

水が浸入して来る可能性があり、危険です)

*フローリングの浮き(見落としてしまう場合があります)

*扉が床をこする(何回か開け閉めするか、フル開閉しないと見落とすことがある)

*排気ダクトの接続不良(天井を覗かないと分かりません)

*ダウンライトと近すぎるドア(ドアを開けたら真上にダウンライトがある。

(そもそもの設計がこの位置で施工ミスではないと主張されてしまうが、

不自然な場合が多い)

*給気口の固定不良(引っ張ったらキャップが外れることがある。明らかな施工不良)

*排水管に水漏れ(パイプの繋ぎ目が不良の場合に起こる。水を出してみない

と分からない)

*戸あたり(とあたり。ドアストッパー)の設置ミス(扉を開けたときに

壁に当たってしまわないように、戸あたりという固定器具を設置する。

この位置を間違って施工し、機能を発揮していないことがある)

 

以上のような部分は、確かに問題であり、しかも素人目には分からないこともあります。

そこで、チェックポイントを以下にご紹介しましょう。

 

@図面どおりに施工されているか

契約した図面どおりに出来上がっているかを確認します。

マンションの工事を進めていく上で、どうしても図面どおりには施工できない

ことはよくあります。天井の高さが低くなってしまっていたり、柱や梁の

大きさが大きく変わっていたりしないか。照明用のブラケットの位置、

コンセントの位置、エアコンの室外機置き場の位置など、図面との照合を

行うことが必要です。

変更点があれば、事前に通知をして来るのが普通ですが、内覧会のときに初めて

知らされるケースや、購入者が気がつかなければ、そのまま何も知らされずに

引き渡されてしまうケースもあります。

 

A動くものは実際に動かしてみる
ドアやサッシ、キッチンや洗面台など、動かせるものは全て動かしてみることです。

図面どおりに施工されていても、実際には利用できない引き出しなどもあります。

また、ドアやサッシ、網戸などは調整が行われておらず、重かったり、

音がしたり、固定しているビスが抜けていたりすることがあるので、

ゆっくり動かしてみる、速く動かしてみるなど、数回動かしてみましょう。


B固定状態をチェック

クローゼットの棚やハンバーパイプ、カーテンレール、給気口、トイレの

ペーパーホルダー、タオルかけなどの固定状況を、触って確かめることをお勧めします。

グラグラするようであれば、ネジの締めなおしや、下地ボードの不良などもあります。

 

Dキズや汚れのチェック

これには個人差がありますが、ものすごく近くで見ないと分からないような

キズなどは、引越しや、生活していく上ですぐについてしまうものです。

マンションも人の手によって造られるものなので、多少の汚れやキズはあります。

あまり神経質になりすぎずに、少し離れた位置から全体を見渡して、気になる

ような部分は補修してもらうようにしましょう。



●「内覧会に建築士を同行するサービス」利用の是非

マンションの内覧会のチェックを専門家に依頼する人があります。

勿論、有料ですが、その金額は
10万円〜30万円。決して安くはないようです。

マンションの内覧会でのチェックは、目に付きやすい傷や汚れなどは直ぐに

見つかりますが、マンションの設備や配管などの分野ではチェックが難しい

ものもあるため、建築士など専門家に依頼するのは、それなりに意味があります。

 

専門知識に乏しく不慣れな買い手は、そばに知識の豊富な人がいてくれると

何かと安心ですね。そのために費用をかけるという人がいてもおかしくはないからです。

 

<売主の良識を信頼すればいい>

しかし、高い費用を払ってまで、専門家に同行を依頼するまでのことはない

と私は考えるのです。

なぜなら、良心的なマンション事業者というのは、自社の専門員による

「施主検査」(施主=マンション事業者=発注者)を先に済ませ、

厳重な点検を実施しているからです。つまり、重大な部分の施工ミスがあれば

既にそれを発見し、手直し工事も完了済みで、万にひとつも欠陥のない商品として

お披露目するスタンスなのです。

「ユーザー検査=内覧会」は、あくまで買い主さんの目で確認してもらい、

納得の品を受け取って欲しいという思想によるものです。

ただ、ちょっとした傷や汚れなどの細かな不良部分は専門員たちでも気付かないで

通過してしまうことがあります。その点から、内覧会は意味がありますが、

専門家の領域というわけでもありません。

 

<専門家でも発見できない欠陥・瑕疵>

また、専門家に依頼したとしても、欠陥マンションの発見までは及ばないことも

覚えておきましょう。内覧会の同行程度では、マンションの建物としての欠陥や

瑕疵を判断することは不可能なのです。

欠陥を判断するには1住戸としてではなく、マンション全体を見て行かないと

判断できないということです。では、ひとつの建物として検査すればいい

ということになりますが、それは非常に困難です。そもそも、工事が完了して

しまったあとでは、マンションの一棟検査は個人が負担できないほどの金額が

かかります。瑕疵は、短時日の検査では分からないことも多く、何年か経って

発見されることが普通だからです。

以上の点からも、専門家に依頼すれば安心できるかというと、それは気休めに

過ぎないことも多いと思うのです。

それでも、依頼者の「安心感につながるならば」と、かく言う私も依頼を引き受ける

ことがありますが、デベロッパーから警戒され、ときに嫌われるこの仕事は、

相場の5分の1か
10分の1の料金にしていることもあって、あまり好きにはなれません。



 

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