三井健太のWEBマンション講座

このサイトの文章や内容の無断引用は硬くお断りいたします。

NO.65「植栽計画がマンションの価値を左右する


●マンションの駐車場がもたらす殺伐感

マンションの駐車場は、東京都心などを除けば、大体において戸数分を確保しようと

デベロッパーは知恵を絞ります。その結果、設計上で、かなり無理をすることになります。

超高級マンションなら、地下を掘って造っても問題はないですが、一般的なマンションでは

そうはいきません。分譲価格が跳ね上がってしまうからです。

また、300戸を超えるようなメガマンションなら、自走式の2階建て屋外駐車場を建設しても

コストアップの比重は小さくてすみますが、
100戸以下の中小型マンションが厄介です。

 

屋外に、またはピロティと呼ばれる建物の1階部分に2段駐車機を設置したりして数を稼ぐ

ことになるものです。屋外の平面だけでは到底間に合わないのですね。

それでも
100%は不可能で、狭小敷地のマンションは戸数に対して20%未満といったケースが

多いものです。

特に、商業地域ほど少ないのが実態です。元々が狭い敷地にたくさんの戸数を詰め込む計画

のため、平面の空きスペースに必要な台数分を確保することは物理的に無理なのです。

超高層マンションに多いタワーパーキングは、こうした背景があるのです)

 

中高層マンションの場合、まずは敷地の南側に建物を寄せて北側を大きく空け、そこにも

可能な限りの駐車スペースを確保するように計画します。そうしてできた敷地(1階)

レベルの姿は、何とも興ざめするものです。

 

車路も確保しなければならないので、屋外平面駐車場は、大きな面積を必要とします。

そこにコンクリートを流し込んで作るため、ほとんど灰色の空間となります。白い線と

車止めが無味乾燥な姿で描かれるだけです。入居が始まれば、カラフルなクルマが駐車

しますから、灰色はひとまず消えますが、殆んど緑のない、味気ない姿となるのです。

 

もっと悲惨なのは、その部分に3段式の駐車機がど〜んと鎮座してしまったマンションです。

このようなマンションの景観は美しいものとは言えません。マシーンが与える硬質な

イメージは殺伐な印象を与え、人の生活する空間にそぐわないものです。

当然ながら資産価値も高いものとは言えません。

 

●樹木が生い茂るマンションか無味乾燥なマンションか

これに対して、時間の経過とともに木々が育ち、美しい景観となるマンションもあります。

古くなればなるほど価値が上がると言っても過言ではない、そのような緑に覆われた

マンションもあることは、ご存じのとおりです。

 

新築マンションの購入を検討するとき、ここを見逃している人が多いようです。

図面だけで購入を決めなければならないという事情から仕方ない面もありますが、

間取りや設備、駐車台数などに気を取られて気付かないのですね。

 

玄関周りや1階住戸の窓先から敷地境界までを描いた完成予想図(パース)の僅かな

植栽を見て錯覚してしまい、大きな空間が灰色か鉄色であることに気付かない

とも言えそうです。

 

 

住まいは、時の経過とともに価値が上がるものでなければなりません。丹精込めて育てた

草花や木々と、住み手が作った良好なコミュニティ、この二つが住まいの古さを補って

お釣りが来る。そんなふうになっているマンションや一戸建て団地は現実に存在します。

 

これに対して、育てようにも最初から緑のない灰色・鉄色のマンションは、愛着も湧き

にくく、従ってコミュニティも育ちにくいと言ったら、言い過ぎでしょうか。

ともあれ、購入する際は、こんな所にも気をつけたいものです。

 

マンションの敷地内には、必ず何がしかの樹木が植えられます。

下記は、ある新築マンションに計画されている樹木の名称です。

春:ソメイヨシノ、こぶし、しだれ桜、

夏:さるすべり、ラベンダー

秋:イロハモミジ

冬:カンツバキ、ロウバイ

シンボルツリー:シマトネリコ、ケヤキ

 

この植栽計画を聞いても「ふ〜ん」というだけの人が多いのではないでしょうか?

6000本もの木を植えます」とか、言われても同じこと。何かよく分からないが、

とても凄いことらしいと思うくらいのことでしょう。

かく言う私も、説明を受けても俄かに想像できる範囲は極めて怪しいものです。

これらの樹木は、高木もあれば、中木、低木もあります。ケヤキが高木であること

くらいは誰でも知っているでしょうし、低木のツツジは種類によりますが、主に早春

から初夏に可憐な赤い花を咲かせることで親しまれていますから、想像は難しくないですね。

 

新築マンション販売において、植栽計画は写真やCGとの合成画像、パースなどで

表示されます。しかし、完成した瞬間の実際とはかなり隔たりがあるものです。

しかし、何年か経つと大きく成長して、季節には葉が生い茂る種類の木や常緑樹も

あります。その並木の景観は周囲を圧倒し、誇らしげです。その姿は、樹木自身で

あるとともに、そばに立つ住人の誇りでもあります。

 

マンションの価値は、立地条件だけではありません。マンション全体のランドスケープ

(景観)も、価値を左右するのです。特に植栽計画は大きな意味を持つものと考えます。

植栽計画を含むランドスケープデザインの概念を強く意識したマンション創りと、

お座なりの計画しか持たないマンション。これは、
10年くらい経過したとき

大きな差となります。

 

中古マンションとして売りに出したとき、購入希望者が見学にやって来て最初に目にする

のは建物の外観や植樹の状態です。

敷地外周部の樹木や、大型マンションであれば敷地内公園などの樹木が目を楽しませて

くれるものであったり、圧倒する存在感であったりしたら、そのマンションの価値は

ぐんとアップするに違いありません。

 

2段また3段の機械式駐車場には殺伐とした印象しか抱きませんが、緑に覆われた

アプローチから玄関に辿りつくイメージのマンションは、どこかほっとするものです。

もちろん、低木はよく手入れされ、季節によっては、瑞々(みずみず)しい花が咲いて

いるかもしれません。

 

新築マンションを購入するとき、「もう少し木を増やして下さい」と主張して通るものでも

ないので、黙って説明を受けるしかないですが、反対に、将来像を意識したランドスケープ

を強く主張している販売パンフレットを見たとき、デベロッパーの姿勢を窺い知る

ことになります。

 

ランドスケープデザインに力を入れていないようなマンションを止めろとは言いませんが、

信頼できる売主、ポリシーのある売主を値踏みするモノサシ、そして将来の我が家の

資産価値を測るモノサシとなるだけに、買い手はもっと関心を持ってよいのかもしれません。

 

 

   ★全国で物件をお探しの方は、この下からどうぞ★


 
★講座一覧に戻る★



ご質問・ご意見はこちらからお気軽にお申込み下さい



Back to Home

★首都圏を含む全国でお探しの方はこちらからどうぞ★

新築マンション 中古マンション 一戸建て マンション査定 資料請求可
リクルートが運営する「住宅情報ナビ」。「住宅情報ナビ関東」をはじめ、全国エリアの新築・中古マンション、
一戸建て情報があり、無料で物件検索・資料請求ができます。
売却のための無料査定も可能。
詳しくは公式サイトで。

ここ↓から物件の検索ができます。

 


Back to Home




Back to Home